PR

2015年11月13日金曜日

刑事フォイル

エロ度・・・・今のところキスシーンくらいかな
グロ度・・・・戦争と殺人なんで、ちょっとグロいところも。
ホラー度・・・ほぼないです。
NHKで放送されているイギリスのドラマ「刑事フォイル」。
毎週見ていますが、なかなか難解です。でもパターンはわかってきました。
舞台は第二次世界大戦中のイギリス。ナチスドイツがフランスを占領して、ロンドンを空爆するのではくらいの時代です。イギリス南部の町ヘイスティングスで警視正をしているフォイルは、戦時下での事件の捜査を担当します。
「レーダー基地」を書きますが、推理ものなのでネタバレありです。
ナチスの空爆で破壊された家から、ナイフで殺された男が発見されます。手には修理したペンダントを持っていました。
奥さんは不倫相手もでかけていて、留守にしていました。
死んだ男は美術品の輸送をしており、最近値打ちのあるコレクションを鉱山に運びました。
この時点で、不倫がらみ、美術品の盗難がらみの可能性で捜査が開始されます。
また、この晩、殺された男の住所を質問した男がいたことも、証言されました。
不倫相手には不審な点はなく、操作は美術品がらみに絞られたかに見えます。
持っていたペンダントの修理履歴から、持ち主が見つかりますが、娘の遺品だが盗まれたものだといわれます。
フォイルの運転手をしているサム(女の子です)は、父親から家に戻るように言われます。
当時軍に志願した女性たちの妊娠などが社会問題化していて、心配したのと、軍ではなく警察にいること、さらに母親の具合が悪いことなどから、田舎の方が安全だというのです。父親は神父をしています。
サムは帰りたくないと、フォイルに説得をたのみますが、うまくいきません。
とうとう、連れて帰るという日、父親はサムを迎えに警察にやってきます。
そこで、殺された男の家から回収された、壊れた彫像をみて、値打ちものであることを言い当てます。彼は美術史が専門でした。
このことから、美術品の盗難事件が解決。気をよくした父親は、サムの仕事をみとめ一人で田舎に帰っていきます。
でも、これは全部伏線ですw
ナチスドイツの空爆を防ぐため、イギリス軍はレーダーの開発をすすめている。
その基地の所長がビッチで、部下の女の子に手をつけて、彼女は悩んだ末電車に飛び込んで自殺。レーダーの開発を優先した軍は、所長の罪を不問にして、彼女の死は事故死とされます。
フォイルの息子アンドリューは、ナイスガイな天然女たらしです。
ハーバードにいましたが、戦争が始まったので志願してパイロットになりました。
レーダー基地で敵機の役割をするために連れてこられます。このとき父親の家が近いので戻ってきます。
レーダー基地で親しくなった女の子から、自殺した子の話を聞きますが、所長の罪がばれるのを恐れた軍は、女の子を移動させ、アンドリューをスパイ容疑で拘束します。
アンドリューが共産党関係の組織にはいっていた(これも女の子に誘われて)ことと、車で送ってくれた友人が共産党系の人物だというのです。
フォイルはアンドリューを助けようとしますが、軍はとりあってくれません。
そこに第2の殺人がおきて、所長がナイフで殺されます。
捜査を軍の主導下に置こうとするアンドリューの上司の大佐に対して、フォイルは犯人はわかっているから息子に会わせろと交渉します。
犯人は自殺した女の子の父親でした。ペンダントは彼女のものでした。
娘が自殺した理由を知った父親はペンダントをもって所長を殺しにいったのですが、住所を間違えて、違う人物を刺殺してしまったのです。
ペンダントから自分たちが突き止められたと思ったので、今度は本物を同じように玄関先に呼び出してナイフで刺すという方法で殺したのでした。
不倫、美術品の盗難。自殺した女性。どれが本筋なのか?見ている方は悩んでいるのに、フォイルはいきなり「私には犯人がわかっている」なんです(>_<)
どれが本筋か、おっかけないと攪乱されるんですよお。
まあ、絡み合ってはいるんですけどね。
大抵は、関係する人物のほかの犯罪で煙にまかれちゃうんだなあ。
あと、殺人がおきるまで長い!
第1回の「ドイツ人の女」なんて、殺人がおきたのは前半の終了間際。後半にはいっちゃうかとハラハラしましたよ。




2015年11月5日木曜日

天のしずく 辰巳芳子 “いのちのスープ"

エロ度 無 
グロ度 無 
ホラー度 無 でも、ちょっとお姑さんに怒られている感はある。


震災の後の教室で、地震と津波ならなんとかなった。原発は未来が見えない。これからの私たちの課題だといっていた。
きちんと料理する、食に向き合うってこういうことなんだなあと思えるいい作品です。
朝食の用意をして、いただきますというところで、終わりかと思ったら。
ラストに1年後の辰巳さんのコメントがついていました。
自分の持ち場を愛をこめていくかが、よくあらわれているといっていた。
「そうねえ」ってはいってくるの、いいねえ。


作品での中ででてきた辰巳さんの言葉。
食は築き上げるもの。食材を選んで、手間をかけて、怠惰になっちゃだめ、仕込むのは手間がかかるけど、それをやらないで、後片付けもできない子を育てちゃダメ。
料理と字を書くことは似ている。
料理には母の魂が生きている。
愛は人の中にあるのではなく、人と人との間にある。
人は愛ゆえに作ったり、食べさせたりする日々。過ぎてしまえばなんと短いことでしょう。
辰巳さんは日本の食料自給率をあげるのは米と大豆だと主張している。また信頼できる食べ物は、信頼できる人物がつくるとも。
土と命は一緒、それを体感できない暮らしは弱い。
土は天からの言葉。日本の土を集めた芸術作品をみて、いった言葉。
人生の終わりを安らかにするのは、おつゆとスープ。

映画にでてきた人たち。
震災後、釜石に食べ物を届けている多田さん。
青森県の福士武造さんの乾田直蒔き。田畑転換を簡単にする水田の下にいれたパイプ。種まきから借り入れまで。
長野の10校からはじまった大豆100粒運動は300校まで広がっている。
スープ教室の様子。
特別スープ教室で緩和ケアに携わる医師や看護師に伝えたスープが病院で広まっている様子。
実践する医師は、丁寧に作られたスープに素材を感じるので、たくさんの引き出しがでてくるのではといっていた。
ほだ木をたたいてシイタケの発育を促す、そして手で収穫。木はやがてくぬぎの森に還る。14・5年サイクルでほだ木にする森を育てる。
辰巳さんのスープを病気の友達に届けたハンセン病患者からの手紙と、彼女に会いに行く辰巳さん。
おせち料理をつくる辰巳さん、一つの鍋で、田作り、焼き豆腐の煮物と順繰りに。毎年煮しめをつくると自分というものがわかってくる。
食すことはいのちへの敬意、食べ物を用意するとはいのちへの祝福。