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2015年11月5日木曜日

天のしずく 辰巳芳子 “いのちのスープ"

エロ度 無 
グロ度 無 
ホラー度 無 でも、ちょっとお姑さんに怒られている感はある。


震災の後の教室で、地震と津波ならなんとかなった。原発は未来が見えない。これからの私たちの課題だといっていた。
きちんと料理する、食に向き合うってこういうことなんだなあと思えるいい作品です。
朝食の用意をして、いただきますというところで、終わりかと思ったら。
ラストに1年後の辰巳さんのコメントがついていました。
自分の持ち場を愛をこめていくかが、よくあらわれているといっていた。
「そうねえ」ってはいってくるの、いいねえ。


作品での中ででてきた辰巳さんの言葉。
食は築き上げるもの。食材を選んで、手間をかけて、怠惰になっちゃだめ、仕込むのは手間がかかるけど、それをやらないで、後片付けもできない子を育てちゃダメ。
料理と字を書くことは似ている。
料理には母の魂が生きている。
愛は人の中にあるのではなく、人と人との間にある。
人は愛ゆえに作ったり、食べさせたりする日々。過ぎてしまえばなんと短いことでしょう。
辰巳さんは日本の食料自給率をあげるのは米と大豆だと主張している。また信頼できる食べ物は、信頼できる人物がつくるとも。
土と命は一緒、それを体感できない暮らしは弱い。
土は天からの言葉。日本の土を集めた芸術作品をみて、いった言葉。
人生の終わりを安らかにするのは、おつゆとスープ。

映画にでてきた人たち。
震災後、釜石に食べ物を届けている多田さん。
青森県の福士武造さんの乾田直蒔き。田畑転換を簡単にする水田の下にいれたパイプ。種まきから借り入れまで。
長野の10校からはじまった大豆100粒運動は300校まで広がっている。
スープ教室の様子。
特別スープ教室で緩和ケアに携わる医師や看護師に伝えたスープが病院で広まっている様子。
実践する医師は、丁寧に作られたスープに素材を感じるので、たくさんの引き出しがでてくるのではといっていた。
ほだ木をたたいてシイタケの発育を促す、そして手で収穫。木はやがてくぬぎの森に還る。14・5年サイクルでほだ木にする森を育てる。
辰巳さんのスープを病気の友達に届けたハンセン病患者からの手紙と、彼女に会いに行く辰巳さん。
おせち料理をつくる辰巳さん、一つの鍋で、田作り、焼き豆腐の煮物と順繰りに。毎年煮しめをつくると自分というものがわかってくる。
食すことはいのちへの敬意、食べ物を用意するとはいのちへの祝福。



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